富士山サイクルロードレース2023 富士クリテリウムチャンピオンシップ レースレポート
2023.03.04
3月4日(土)-3月5日(日)の2日間に渡り、チームホームレースとなる「第2回JATCO富士山サイクルロードレース2023 富士クリテリウムチャンピオンシップ」が富士市役所前の通称青葉通りにて開催されました。
photo : 三井 至
開催日
2023年3月4日(土) 予選
2023年3月5日(日) 決勝
開催地
静岡県富士市道臨港富士線(通称:青葉通り)
距離
予選 36km(1.8km×20周)
決勝 54km(1.8km×30周)
出場選手
バトムンク マラル-エルデン
エンクタイヴァン ボロー-エルデン(エボ)
村山 浩司
高梨 万里王
山口 瑛志
夏目 天斗
出走人数
予選 159人
決勝 75人
動画
YouTubeLive
https://www.youtube.com/live/uLP6rtocSSw?feature=share
今大会は、国内UCIコンチネンタルチーム、全日本実業団競技連盟を主戦場とするクラブチーム、日本学生自転車競技連盟の選手が集い、土曜日の予選と、日曜日の決勝で頂点を決める「クリテリム頂上決戦」である。霊峰富士の麓、富士市の大通りを封鎖して開催される都市型クリテリウムレースは、「頂上決戦」に相応しく、チームとしても存在感のある走りでホームレースの結果に繋げたい。
【予選】
土曜日の予選は、天気にも恵まれ快晴の中の開催となった。
コースは1周1.8km、橋梁の緩いアップダウンはあるが、ほぼフラットなレイアウトで片側3車線の道幅、クリテリウムとしては比較的走りやすいコースレイアウトだ。
予選は、60人前後の3組に分かれて開催され、各組の上位25人が翌日の決勝へと進む。レバンテフジ静岡は2組目の出走、宇都宮ブリッツェンやチームブリヂストンサイクリングなど、クリテリウムレースに強いスプリンターを要する強豪チームが犇めく。予選では、できるだけ多くの選手を決勝に進める事が各チームの目標となり、各選手がお互いの様子を伺いながら慎重なレース運びとなった。積極性に欠けるという見解もあるが、予選決勝の特性上、選手が慎重になるのも致し方ない。そんな中で、序盤のアタック合戦から抜け出した、チームブリヂストンサイクリングの今村選手、群馬グリフィンレーシングチームの小山選手、弱虫ペダル サイクリングチームの細川選手、そしてマラルの4人が逃げ集団を形成し、終始レースを先行した。4人は、集団に1分以上の差をつけてゴール。様子を見合っていたメイン集団は40人ほどのゴールスプリントとなり、高梨、エボ、そしてマラルの3人が決勝に進んだ。夏目は、レース中盤の落車に巻き込まれ途中棄権、村山、山口の2名もゴール前の落車の影響を受け予選敗退となった。
【決勝】
午前中から暑い雲に覆われ、寒空の中開催された決勝。
スタート前に小雨が降りだし、レース中は本降りの雨、気温の低下も相まって過酷な中でのレースとなった。低体温症で離脱する選手もいる中、レースは序盤からハイペースかつアグレッシブな展開で進む。ゴールスプリントに持ち込みたいスプリンター要するチームや、エスケープによる逃げ切りを図りたいチームなど、思惑が交錯する中でアタック合戦が繰り広げられる。決勝では、スプリンター要するチームが選手の人数を揃えており、ゴールスプリントになる可能性が高いと予想しながらも、大きな逃げが出来た時には3名が反応し、逃げ切りの展開も意識してレースに臨んだ。
レースが動いたのは半分ほどを消化した16周目、11人の逃げ集団が先行し、各チームの有力選手が含まれる。逃げに乗り遅れたマラルがブリッジを試みるが、単独走行となり差を詰められないままメイン集団に戻る。チームとしては、一瞬の判断の遅れが逃げに選手を送り込めず、後手に回る形となってしまった。メイン集団は、スプリンターを逃げ集団に送り込んでいないチームがペースをコントロールするも、20~30秒の差を保ったまま差が縮まらない。先行する11人は、ゴール勝負に持ち込みたいスプリンター勢と、このままゴールを目指すには分が悪い選手の想いが垣間見れるが、終盤に入っても勢いが衰えず、差は少しずつ広がっていく。逃げを吸収して集団スプリントに持ち込みたい愛三工業レーシングチームが集団を牽引するも、差は縮まらず残り5周の時点で11人の逃げ切りが濃厚になる。
最終周回、11人の中から絶妙のタイミングで抜け出したVC FUKUOKA 横塚選手が圧巻の逃げ切り勝利、第2回クリテリウムチャンピオンシップの頂点に輝いた。2位は明治大学の小泉選手、3位はチームブリヂストンサイクリングの今村選手と続き、レバンテフジ静岡はマラルの16位が最上位、25位高梨、27位エボという結果となった。レバンテフジ静岡もメイン集団に3名を要していたため、追走に入るべきであったが、選手の連携が整わず、本来の動きが出来なかったことが悔やまれる。
チーム総評として、前半のアグレッシブな展開では各選手が逃げを見極めながら積極的に動けていた、しかし決定的なタイミングで反応が遅れてしまった事、逃げが決まってからのチーム内連携が図れなかったことが反省される。
3週間後には、栃木県にてジャパンサイクルリーグの第1戦、第2戦が開催されます。いよいよ新シーズン開幕、年間を通して存在感ある走りを魅せられるよう選手一丸となって参戦してまいりますので、今シーズンも応援よろしくお願いします。