RACE REPORT レースレポート

2024 Jプロツアー【第11戦】山陽建設佐木島ロードレース

2024.07.27

photo : 三井 至

 

レース概要

2024年Jプロツアーの第11戦となる山陽建設佐木島ロードレースが、広島県三原市の佐木島で開催された。
離島開催のこのレースは、全チーム全選手が朝のフェリーで佐木島に渡り、1周10.5kmの佐木島全土が舞台となる。Jプロツアーは11周(115.5km)で行なわれ、コース全体は海岸沿いの平坦貴重な設定でありながら、途中に小さな丘があり、ここがレース展開に影響する可能性がある。また、7月末開催という事から猛暑の中での過酷なレースとなった。

 

【開催日】

2024年7月27日(土)

 

【開催地】

日本一新幹線駅から近い島「佐木島」の公道特設コース

 

【距離】

115.5km(10.5km×11周)

 

【出場選手】

高梨 万里王
山口 瑛志
夏目 天斗
風間 大和

 

【出走人数】

88人(16チーム)

 

【動画】

YouTubeLive ( 1:25:00 頃から )
https://www.youtube.com/live/CKgN9yocF8w?si=DhqHoft6XuYNA5Pi

 

Race Report

昨年に続き2回目の開催となる佐木島ロードレース、Jプロツアーでは唯一の離島開催レースである。

レース当日は朝からの快晴と異例の猛暑により過酷なレースが予想された。熱中症にも注意を払いながら万全の体調でレースに臨みたい。

 

コースレイアウトは平坦基調であるが、昨年は小集団の逃げ切りゴールであったため、大集団のゴールスプリントとアタックからの逃げ切りの双方を警戒しながら、レース展開を見極め臨機応変に対応できるよう意識を共有してレースに臨む。昨年は逃げに乗り惜しくも落車で上位リザルトを逃した山口と、調子を上げてきている高梨は上手く展開に乗りたい。また、集団スプリントになれば夏目、若い風間の走りにも期待したい。

 

スタートを切ると集団は縦に長く伸び、左手に海をみながらハイペースで海岸線を進む。先頭はアタックを試みる選手が入れ替わりながらアグレッシブに攻める。

 

 

2周目、狭く曲がりくねったワインディング区間で抜け出した12名ほどの集団に、後方からも複数の小集団がブリッジして25名の先頭集団を形成する。この大きなリーディンググループにレバンテは選手を送り込むことができず、後方のメイン集団からの抜け出しを試みるが時すでに遅し、先頭を行く25人は徐々に後方集団を引き離しタイム差を広げてゆく。

 

 

中盤に入ると先頭と集団の差は1分30秒ほどに開き、先頭集団は徐々に人数を減らす。気温も更に上昇、補給地点では39度を越え、走る選手には非常に過酷な状況となる。

レバンテも追走するメイン集団のローテーションに山口が加わり前を追うが、近くて遠い1分30秒がなかなか縮まらない。

 

 

10周目(残り2周)に入ると先頭は17名に数を減らすが、メイン集団との差は2分を越える。この時点で先頭の逃げ切りが濃厚となった。

 

最終周、8名に絞られた登り区間で単独アタックから抜け出した中井選手(シマノレーシング)がそのまま逃げ切り優勝、逃げ集団のスプリントを同じくシマノレーシングの石原選手が制し、ワンツーフィニッシュを果たした。

 

レバンテは第3集団でゴールした高梨の31位が最上位となった。

 

 

夏目、風間は熱中症により途中リタイア、風間は意識朦朧となり点滴を受け、明日のクリテリウム出場にも影響がありそうだ。
過酷な状況下でのレースであったが、振り返れば序盤の逃げに乗れなかった消極的な動きが仇となった。

 

4名の少数参戦となった今レースではあるが、積極的な逃げを打つことが信条のチームとしては不本意な内容である。少ないからこそ後手に回ってはいけないという事を忘れず教訓としたい。

明日も炎天下のレースが続くが、今日の疲労を少しでも回復し上位リザルトを狙いたい。

 

【レース結果】

1位 中井 唯晶(シマノレーシング)
2位 石原 悠希(シマノレーシング)
3位 小野寺 玲(ヴィクトワール広島)

31位 高梨 万里王
45位 山口 瑛志
DNF 夏目 天斗
DNF 風間 大和