RACE REPORT レースレポート

2024 Jプロツアー【第15戦】経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ(南魚沼ロードレース) 参戦レポート

2024.09.23

photo : 三井 至

 

レース概要

年間シリーズの中で最もステータスの高いレースレイティング「プラチナ」に設定される経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ南魚沼ロードレース。

 

シリーズの中でも唯一、チーム対抗の団体戦が争われるレースでもあり、各チーム上位3名の合計タイムによってチーム成績が争われる。優勝チームには経済産業大臣旗(輪翔旗)が付与され、歴史のある重要なレースである。ポイント配点も高いため、各チーム・選手も重要視する大会である。

 

レバンテフジ静岡も、エヴァーが本レースに合わせて再来日。シーズンも終盤に向かい、各選手高い士気をもって参戦した。

 

【開催日】

2024年9月23日(月祝)

 

【開催地】

新潟県南魚沼市

三国川ダム周回コース 12km / 1 周(左回り)

 

【距離】

144km(12km×12周)

 

【出場選手】

高梨 万里王
山口 瑛志

サルマ 寛大

サウル エヴァー

 

【出走人数】

119人(22チーム)

 

【動画】

YouTubeLive(14:12:00頃から)
https://www.youtube.com/live/AX-Kfk5vrsI?si=GfFVXiLEXIoyo1ux

 

Race Report

コースは、Jプロツアーの中でも難易度が高く、三国川ダムのダム湖の周りを走りながら、2kmの登り、複数のトンネル、細かなアップダウンやカーブ、テクニカルなダウンヒルが含まれる。登坂力はもちろんのこと、下りの技術を含めてチーム・選手の実力差が如実に表れるコースといえるだろう。純粋な実力勝負になるため、展開によっては序盤から有力選手が動いてくる事も考えられ、ロードチャンピオンシップに相応しい厳しいレースが展開された。

 

 

当日の天気は雨のち晴れ。レース序盤はウェットな路面コンディションもあり、中盤以降は厳しい暑さ、コースだけではなく天気もレースを厳しくさせる。レースがスタートすると、序盤から逃げをつくりたいチームによるアタック合戦が始まる。チームも目まぐるしい展開に乗っていきたいところだが、開始1周目からトラブルが発生。エヴァーの自転車がメカニカルトラブルによって変速しなくなり、レース走行を続けることができなくなってしまう。エヴァーは下りのテクニックに長けており、短めの登坂を得意としているため大きな戦力であったが、序盤で失うこととなった。

 

 

その後も各チーム多くの選手が飛び出すが、少人数のものが多く長くは続かない。レバンテの選手も集団内で様子を伺いながら距離を消化していく。その間に天候は回復し、ところどころ濡れている路面に落車も発生する厳しいレースが続く。アタックの出入りが激しく集団のペースも落ちないことから脱落する選手も相次ぎ、徐々にサルマも遅れをとってしまった。

 

 

後半に向け、チームは集団内に残る山口と高梨の両名で勝負をすることに。人数が少ないため、動きを絞って勝機を見出したい。

 

 

チームとして動いたのは8周回目。コントロールラインを超えた直後から、山口が集団の前方でペースを上げ続ける。人数を絞り、逃げ切りを狙いたい山口だが、予想外に当日のコンデションがベストではなかった。一気に集団のペースが上がり人数を減らすが、山口自身もきつくなってしまう。その後絞られた集団から決定的な動きが生まれたのは9周目。6名の選手が逃げを決めた。

 

 

しかし、山口、高梨共に先頭に残れず、徐々に後退しながら完走に向けて耐えるレースとなっていく。結果としては6名の逃げがゴールまで逃げ切り、チーム最高位は高梨の32位でレースを終えた。

 

山口のペースアップは確実に集団を厳しくするものであり、タイミングは良いものであった。しかし、メカニカルトラブルで選手を失うなど、どうしてもチーム全体の戦力として勝負するには及ばなかった。もう一度チームの目標に向け、各選手の役割をこなせるようにコンデションを整えていかなければいけない。

 

今後は、他の海外選手も再来日を予定している。シーズン終盤、もう一度チーム一丸となって勝利を目指す。

 

 

【レース結果】

1位 ベンジャミン ダイボール(ヴィクトワール広島)

2位 佐藤 光(TeamCyclersSNEL)

3位 風間 翔眞(シマノレーシング)

32位 高梨 万里王

DNF 山口 瑛志

DNF サルマ 寛大

DNF サウル エヴァー