RACE REPORT レースレポート

2021JCL コーユーレンティアオートポリスロード

2021.08.08


2021JCL コーユーレンティアオートポリスロード

会場オートポリス
距離116.85km(4.674km×25周)
出走53名
出走メンバー佐野、野宮、石井、西村、海野、高梨

ジャパンサイクルリーグ第5戦、大分県日田市のモーターレース場にて、コーユレンティアオートポリスロードレースが開催されました。
レバンテフジ静岡は佐野、野宮、西村、石井、海野、高梨が出走。台風の近づく九州地方で、過酷なレース展開に翻弄される結果となりました。

レースレポート

台風の発生により、不安定な天候となった大分県日田市のオートポリス。平常時はモータースポーツのイベントで車列が立ち並ぶコースに、この日は53台のロードバイクが列を成した。
 
今回のレースは、1周回5km弱を25周回し、116.85kmを走行する。モータースポーツ場だが、単純な平坦コースではなく、周回内に80mの高低差があるポイントを一部含んでいる。レースの流れが途切れないままスピードが上がり続け、最終盤まで残ったチームが勝利を得るという予想がされた。また、強力な逃げの大集団が形成されてしまった場合は、そのまま逃げ切り優勝となる可能性も考えられた。
レバンテフジ静岡は、コースレイアウトと暑さとを考慮し、無理にアタックに反応していくよりも、レース前方での展開を見つつ、なるべくレース終盤の動きに備える。また、他チームの力あるアタッカーの動きを常にチェックし、彼らを含んだ人数の多い逃げ集団が形成される場合は、そこへ確実にメンバーを乗せていきたい。
 
雨に降られることなく、曇天によって過ごしやすい気温となった中で、予定通り12:30にレースがスタートした。1周のパレード走行の後、ホームチームのスパークルおおいたや、逃げのスペシャリストを擁する宇都宮ブリッツェンが、積極的に展開を作る。序盤に、有力チームのメンバーによる、4名の集団が形成された。レバンテフジ静岡は、少数の集団にメンバーを載せるよりも、今後の展開での勝負を見据え、予定通り集団内で待機した。
3周回目途中、突如として激しい雨が降り始めた。4周回目を目前にして先頭集団のペースが下がり、それを追うメイン集団の先頭は佐野が牽引する。雨足の強まりとともに逃げが集団に吸収され、レースは振り出しに戻る。
 
その後も各チームがアタックにチャレンジするも、集団はそれを許さない。更に、降雨や風の影響か、アタックの応酬も選手個々の協調体制が図れず、決定的な逃げには繋がらない。また、雨で路面がスリップしやすくなったほか、思いの外コース内の登り区間で脚を削られ、序盤でレースをリタイアする選手が出始めた。
雷鳴轟く9周回目、スパークルおおいたの宮崎選手が1名逃げで飛び出すと、それを追うメイン集団が二分化される。10名以上で追走する集団に、佐野と海野の2名が入った。一時はこの3グループになるかと思われたが後続集団も猛追、1名逃げとの距離を縮めながら集団は一つにまとまった。この分断と追走での消耗により、チーム力のあるKINAN CYCLING TEAMのペースアップに対応できない選手が続出。集団は崩壊し、レバンテフジ静岡も、西村だけがレースに取り残される状況となってしまった。
 
レース中盤以降も、スリッピーな路面と体を打つ雨風により、体力と精神力を削られた選手たちは次々とレースから脱落していく。そのまま終盤戦まで、レース展開は牽制状態。少しずつ選手を減らしていく各チームの中で、選手数を多く残したKINAN CYCLING TEAMは、他チームをレースから振り落とし続ける。孤軍奮闘した西村も、遂に16周回目でリタイアする結果になった。
その後、50名以上が出走していたこのレースは、14名を残すのみに。11名の先頭集団から、終始レース展開を作っていたKINAN CYCLING TEAMの畑中選手が飛び出し、逃げ切り優勝を決めた。2位にチーム右京相模原の石原選手を挟んで、3位も山本 大喜選手と、KINAN CYCLING TEAMの好調ぶりが伺えるレースだった。
 
激しい雨の影響によって、8月というのに寒さすらも感じる過酷なレースとなった今回。レバンテフジ静岡は、各選手とも決して調子は悪くはなかったのだが、急激な天候の変化によって、体力・気力勝負を堪えきることができなかった。また、今回のオートポリスは、チームとして初めて走行したが、勾配こそ急では無いものの長い登りパートと、常時ペースが速い状態が続き、ごまかしの効かないコースだった。高負荷状態に耐え得るパフォーマンスと、インターバル能力が要求されるコースだけに、選手個々の更なるレベルアップが必要不可欠であると再認識した。
 
次戦以降は、シーズン終盤戦。チームとして成長して大きな勝利を掴み取るため、選手たちは反省と分析、実践を重ね、邁進していきます。
今レースも、応援いただきましてありがとうございました!
 

Photo by 三井 至