JCL BANK LEAGUE 2021 Round3 宇都宮ステージ

JCLバンクリーグ、今年ラストとなるRound3 宇都宮ステージが、宇都宮競輪場にて無観客開催されました。レバンテフジ静岡は佐野、野宮、石井、海野、高梨の5名が出走しました。
 
＜ バンクリーグとは ＞
バンクリーグは、各地の競輪場（1周400〜500mのバンク）を舞台に開催されるスタジアムレースで、2チーム毎に対戦ゲームを行い、予選、決勝で優勝チームを決定します。
予選は、3チームずつ2つのグループに分かれ、各チーム総当りで2レースを実施。最も勝利数の多いチームが、決勝に進出することができます。
レースは、ポイント獲得周回が2周おきに設定されています。先頭で通過した選手に1ポイントが付与され、合計3ポイントを先取したチームが勝利します。
 

レースレポート

JCLバンクリーグの最終戦となる、Round3 宇都宮ステージ。連日続いていた激しい雨が上がり、宇都宮競輪場は晴天となった。
 
今回、レバンテフジ静岡は予選Bグループでの出走。チーム右京相模原、VC福岡とともに、3チームで決勝への切符を争い合うこととなる。
 

1試合目の、チーム右京相模原戦。出走メンバーは、佐野、野宮、石井、高梨の4名だ。前回の名古屋ステージでの経験を踏まえ、勝利を意気込んでいたレバンテフジ静岡だったが、思いも寄らない結末を迎えることとなった。
1周の予備周回を終えた直後から、両チームが動き出す。チーム右京相模原の小石選手がひとり飛び出したところに、野宮がすかさずマーク。そのままこの2名が抜け出し、後続集団に半周以上の差をつけて逃げる展開に。
逃げる2名は1回目のポイント周回を迎えスプリントを開始、わずかの差で小石選手が1ポイントを先取した。しかし、小石選手と野宮の勢いが落ちることはなく、後方を走っていた6名の集団に追いつきラップ（1周遅れに）してしまう。
ここで、レース終了を知らせる号砲が鳴った。走っている両チームの選手、スタッフ共に戸惑う状況であったが、バンクリーグのルール上、ラップされた選手は失格扱いとなりレースから除外されてしまう。更に、両チームが2名以上ラップされた場合は、その時点でレースが終了しポイントを多く保有しているチームの勝ちとなる。
今回は、直前で1ポイントを先取したチーム右京相模原の勝利となった。
通常の周回レースに慣れている選手にとって、ラップするという展開は、有利な状況を作るための戦略であるが、バンクリーグでは、これが裏目に出る事もある。様々な展開に対するケーススタディーとシミュレーションが重要であるという教訓を得た。
 
1戦目終了後、Bグループでチーム右京相模原が2勝目を挙げ、レバンテフジ静岡の予選敗退が決定した。
 
2戦目は、VC福岡戦。Round1の大分ステージで準優勝した、バンクリーグ強豪チームだ。チームは佐野、石井、海野、高梨という4名で、この試合のメンバーを構成する。
今回は1戦目と異なり、ローリング走行後もゆったりとした走り出し。互いに牽制しながら、徐々にスピードを上げていく。集団内では佐野が抜け出すタイミングを見計らうが、エスケープを危険視されて抑え込まれ、牽制状態が続いた。
この静寂を破るように、VC福岡の本多選手が抜け出した。ロードレースでも非常に力のある選手のため、佐野がチェックに入り抜け出しを許さない。集団は一つになり、互いに見合ったまま1回目のポイント周回に向かう。最終コーナーからVC福岡の武井選手が抜け出し、これに石井が反応するも、僅かに競り負けてポイント先制はVC福岡。
ポイントを争った2名を集団が吸収するタイミングで、VC福岡のカウンター、向川選手が抜け出しを計る。この動きに海野と反応し、先ほどスプリントで競り合った石井と武井選手も続く。両チーム2名ずつのスプリント勝負となり、2回目の勝負は海野が制し、欲しかった1ポイントを奪取した。
スプリントを争った選手がスピードを落とし、再び集団はひとつにまとまる。3回目のポイント周回を知らせる鐘の音を聞いたところで、内側から佐野が飛び出した。高梨、VC福岡の本多選手もこれにジョインし、レバンテフジ静岡2名と、VC福岡1名の状況に。佐野が力強くペダルを踏むが、スプリント力のある本多選手との一騎打ち、競り勝つことができなかった。
スプリント後も、本多選手はスピードに乗ったまま単独で逃げを打つ。第2戦は、この一瞬で勝敗がついた。独走力のある本多選手を見送ってしまい、佐野と高梨が2名で追走に入った時には、既に大きな差が開いていた。佐野の猛追も及ばず、本田選手はリードを維持したままVC福岡として3ポイント目を獲得。レバンテ富士静岡は敗戦を喫した。
 
決勝戦を制したのは、那須ブラーゼン。地元栃木県開催での優勝を飾った。
 
バンクリーグへの参戦は、2回目。前回の反省を生かし、レース展開を作ることができたものの、それを勝利へと繋げることができずに悔しい結果になってしまった。今期のバンクリーグは終了するが、来期こそは1勝を手にしたい。
 
YouTube、Twitterでたくさんの応援を頂きました。ありがとうございました。今期、バンクリーグは最終レースでしたが、ロードレースシーズンはまだまだ続きます。
今後とも、応援を宜しくお願い致します！