2022JCL Rd.2 カンセキ宇都宮清原クリテリウム
2022.04.17
2022JCL Rd.2 カンセキ宇都宮清原クリテリウム
会場 宇都宮市清原工業団地
距離 50.6km(2.2km×23LAP)
出走 54名
出走メンバー 佐野淳哉、バトムンク マラルエルデン、エンクタイヴァン ボローエルデン、鈴木 史竜、海野 晋作、高梨 万里王
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=a0BKJLVoO0M
レースレポート
宇都宮ブリッツェンの小野寺玲選手の勝利で開幕した「三菱地所JCLロードレースツアー2022」の第2戦、「カンセキ宇都宮清原クリテリウム大会」が開催された。
引き続き本日も有観客で開催される宇都宮市の会場。湿度は低めで雲も多く時折吹く風が冷たく感じる。コースレイアウトは、昨年の開催と同じコースとなる。ヘアピンカーブ(180度コーナー)が3箇所、90度コーナー2箇所、50.6km(2.2km×23周)の減速と立ち上げの加速を頻繁に繰り返すトの字を描くレイアウト。クリテリウム全般に言えるが、隊列の後ろにいる選手には辛く、チーム戦を考えるうえでは、優位な位置取りも重要である。
優勝争いは、過去の宇都宮清原クリテリウムを4連覇中の小野寺選手を有する宇都宮ブリッツェンや、昨シーズンラストの那須塩原クリテリウム覇者 沢田桂太郎選手を有する日本一のスプリンターチーム スパークル大分レーシングチーム、などが注目される中、レバンテフジ静岡の出場選手は前日と同じ6名のメンバー。佐野選手が前日の落車で手首を痛めたが、本人の強い意志もありフルメンバーでレースに挑んだ。
レースは13:30に54人でスタート。パレード区間を終えてアクチュアルスタートを切ると、ファーストアタックはさいたまディレーブの藤田涼平選手。更にチームマトリックスパワータグの松井 夢源選手が反応し、2名のエスケープが決まる。
ここで2人を追うように動いたのはレバンテフジ静岡エンクタイヴァン ボローエルデン選手(以下エボ)。チーム右京相模原、キナンレーシングチーム、ヴィクトワール広島等の選手と一緒に先頭にいた2人を捕まえ、この日も序盤から積極的にレースを動かす。
中間スプリントポイントが設定されている5周目、地元チームの那須ブラーゼンが集団の前を固め、その後にスプリンター揃いのスパークル大分が位置している。ラスト500m付近から、ヴィクトワール広島の阿曽圭佑選手が単独アタック。そのまま1回目の中間スプリントポイントを阿曽選手(広島)が単独先頭通過し7周目まで独走態勢となる。
この時、昨日のケガの影響で集団から遅れていた佐野選手がレースを降りることとなった。
レース中盤は、ゴールスプリントを避けエスケープを図りたい各チーム各選手のアタックが繰り返されるが、スプリンターを有するチームが集団をコントロールし、逃げで勝ちたいチームのアタックを許さない。レバンテフジ静岡も、突出するスプリンターが不在のため、バトムンク マラルエルデン選手(以下マラル)を中心にエスケープのタイミングを伺う。
10周目の最後に設定されている2回目の中間スプリントポイントではペースを上げたスパークル大分の孫崎大樹選手が先頭通過する。
レース折り返しの11周目、横塚選手(VC福岡)とチーム右京相模原の吉岡 直哉選手2人が飛び出し、2人をマークしたキナンレーシングチームの花田聖誠選手が追い付き、3人での逃げが形成される。チーム右京相模原は終始逃げを打ち、チームの戦略に徹しているように伺える。
13周目に入ると、宇都宮ブリッツェン等、ゴールに向けて集団をコントロールするチームがペースを上げ先頭3人に追い付く。
14周目に入る直前に小石選手(相模原)が単独アタック、この2連戦はレース序盤から終始逃げを打つ小石選手の強さが際立つ。この動きに反応したのはVC福岡の向川尚樹選手。集団は那須ブラーゼンがコントロールしている。
15周目に設定された3回目の中間スプリントポイントは集団に13秒の差をつけた小石選手(相模原)が先頭通過する。
17周目に入り、キナンレーシングチーム、スパークル大分、ヴィクトワール広島が集団の主導権争いを始め、この辺りから集団も活性化しはじめる。
19周目には逃げていた向川選手(VC福岡)を集団が吸収、小石選手は、単独で逃げ続ける。
レース終盤、20周目に入っても小石選手(相模原)はペースを上げ単独で逃げる。集団はコーナーで落車が起こり、リーダージャージの小野寺選手(宇都宮)も巻き込まれる。ニュートラルは使えず自力で復帰するしかない状況だが、ここで宇都宮ブリッツェンがチーム力を発揮し、チームメイトの増田成之選手(宇都宮)が小野寺選手(宇都宮)を引き上げる。
21周目中盤には14周目から逃げを続けていた小石選手(相模原)を集団が吸収する。
22周目に入ると集団の先頭には増田選手(宇都宮)、先ほど落車に巻き込まれた小野寺選手(宇都宮)が上がってきており、昨日のロードレースで逃げを続けた チームメイトの阿部 嵩之選手(宇都宮)、 宮崎 泰史選手(宇都宮)が、牽引しスプリント体制を作る。その後ろにはキナンレーシングチームも構え、ヴィクトワール広島のライアン カバナ選手も上がってきた。
レバンテフジ静岡は海野選手がマラル選手の前を牽き、位置取りをサポートする。
ファイナルラップ、序盤は宮崎選手(宇都宮)、増田選手(宇都宮)がチームメイトの小野寺選手(宇都宮)のスプリントで勝負するため先頭で牽引する。中盤にはキナンレーシングチームがペースを上げ、集団内の位置取りが激しい。レバンテは、マラル、海野、高梨が集団の中盤から後方に位置しており、最終コーナーに向けた位置取りが難しい状況。
最終コーナーを曲がり残り200m、増田選手(宇都宮)、小野寺選手(宇都宮)のインからスパークル大分の孫崎選手(大分)が沢田選手を強力な牽きで前に押し出し、最後は力強いスプリントで沢田選手(大分)が優勝、2位は昨日のロードレースで3位の畑中選手(キナン)、3位はチームメートを優勝に導いた孫崎選手(大分)となった。5連勝をかけて臨んだリーダージャージの小野寺選手(宇都宮)は、落車に巻き込まれながらも5位となり、リーダージャージ、スプリントジャージを守った。
レバンテフジ静岡はゴールスプリント勝負に向けて位置取りを進めていたマラル選手が3秒差で11位、終盤マラル選手のサポートとして積極的に動いた海野選手が4秒差で17位、高梨選手が24位、鈴木選手が43位でゴール。昨日に続き積極的な走りを見せたが入国後まもなくで調子が上がらなかったエボ選手と、ケガの影響でリタイアした佐野選手がDNFとなった。
新体制となったレバンテフジ静岡、各々の課題を見つけ、次のレースに向け調整して行きたい。
2日間、熱い応援をいただきありがとうございました。
引き続きチーム一丸となって頑張ってまいります。
これからもレバンテフジ静岡の応援をよろしくお願いいたします。
結果
バトムンク マラルエルデン 1:10’22” +0’03” 11位 10ポイント
海野 晋作 1:10’23” +0’04″ 17位 4ポイント (U23 3位 10ポイント)
高梨 万里王 1:10’28” +0’09” 24位 (U23 4位 3ポイント)
鈴木 史竜 1:11’55” +1’36″ 43位
エンクタイヴァン ボローエルデン DNF
佐野 淳哉 DNF
PHOTO BY 三井至