第 90 回 全日本自転車競技選手権大会 ロード・レース
2022.06.25
MU23クラスレースレポート
広島県中央森林公園にて行われた全日本自転車競技選手権大会ロード・レース、MU23クラスに高梨万里王が参加しました。レースでは、終始メイン集団で展開するも最終周の勝負所、通称3段坂のペースアップで遅れてしまい24位というリザルトでレースを終えました。
コロナ感染症の影響で、10月開催だった昨年は完走ならず、悔しい結果となった全日本選手権から、8ヵ月を経てリベンジを果たす万里王。
オフ期間から地道にトレーニングを積み、今季序盤は見違える成長を見せたが、1ヵ月ほど前に発症した膝の痛みから若干パフォーマンスを落としてしまった。
膝の故障は回復したものの、不安を抱えたままの全日本出走。調子は復調しており、終盤までは終始余裕を持って走る事が出来た。
レースが動いた中盤のペースアップから、集団の人数は徐々に減ってゆく。少人数の逃げを集団が追う展開から、最終周の勝負所3段坂で一気にメイン集団のペースが上がり、いくつにも集団が分裂、万里王は第3グループ24位でゴールした。
優勝は、終盤逃げ続けた集団の中から独走で逃げ切った刈谷選手(キナンレーシングチーム)。万里王は、慎重になり過ぎたあまり、勝ち逃げを見送ってしまった。最後の3段坂でも力差を感じたと振り返る。
若干20歳、来年こそは勝負できる選手を目標に、今シーズンのレースに臨んでもらいたい。
MEクラスレポート
30度を超える灼熱の中で開催されたMEクラス。松田祥位選手(チームブリヂストンサイクリング)の単独アタックを皮切りに、180km強の過酷なレースがスタートした。
レバンテフジ静岡から参戦したのは、佐野と村山の2名。佐野は、春の落車骨折からレース不参加が続いており、万全の状態では無かったが、日本一を決めるスタートラインに並んだ。村山は、初のMEクラス参戦、来年以降に繋がる走りが出来るよう集団前方からスタートする。
ファーストアタックは、1人逃げという事もあり2周目で吸収され、チーム右京やキナンレーシングチームがコントロールするメイン集団は、早いペースで周回を消化してゆく。佐野は序盤のペースアップで集団からドロップ、村山も急激な気温の上昇に耐えきれず熱中症を発症してしまい、序盤でレースを終える事となった。
レースは、8周目に決まった3選手の逃げがしばらく続き、その後も小石選手(チーム右京)が単独逃げを決めるなど、落ち着く気配が無いまま終盤へと続く。後半は、短期ながら自らレースを動かした新城幸也選手(バーレーン・ヴィクトリアス)が、新城雄大選手(キナンレーシングチーム)との一騎打ちのゴールスプリントに持ち込み、新城幸也選手が見事3度目の全日本制覇を遂げた。
Photo by 三井 至