2022 ツール・ド・おきなわ レースレポート
1970.01.01
photo : 三井 至
2022 ツール・ド・おきなわ
会場 沖縄県北部
距離 200km
出走 68名
出走メンバー バトムンク マラルエルデン、エンクタイヴァン ボローエルデン、西村 基、海野 晋作、高梨 万里王
YouTube https://youtu.be/wtdNWX9albk
サイクルロードレースシーズンを締めくくるツールドおきなわが3年ぶりに開催された。
UCI1.2に該当する国際レースだが、今季は新型コロナウィルス感染症の影響を鑑み、国内14チーム、海外チーム不在のレースとなった。
チームとしては、今期最大の目標である優勝を目指し、今回もマラルとエボを中心に、市民カテゴリーで実績のある西村と海野、高梨の5名でレースに臨む。
全長約200kmに及ぶツールドおきなわは、名護市を基点とし沖縄本島北部を8の字に走る。前半はフラット、中盤に約8kmの峠を2回超え、後半は小さなアップダウンを繰り返す。最後に約3kmの登りを駆け上がり名護市に下る。終盤にかけハードになっていくコースレイアウトである。
マラル、エボともにラインレースを得意とするので相性も良いはず、上手に展開に乗って良いリザルトを目指したい。
レースは、中盤の2回の峠が終わってからの展開が勝敗を分けると予測していたが、序盤に決まった宮崎選手(宇都宮ブリッツェン)の単独逃げを追う形で、約50km地点からマラルも単独追走を仕掛ける。
中盤までは、宮崎選手〜マラルまでが3分、マラル〜メイン集団まで8分といった構図でレースが進む。約100kmを過ぎたところから宮崎選手とマラルの差が詰まり始め、2回目の峠を過ぎたところでマラルが宮崎選手に追いつき、マラル→宮崎選手→集団という状況に変化した。
レース前半までは、チームとしても無謀な挑戦と感じたが、マラルの状態も良く、単独走も軽快だったため逃げを続行、終盤のメイン集団の動きにエボを備える作戦に切り替えた。
エボのアシストとして、西村、高梨、海野もまとまって集団内のポジションを確保し、後半〜終盤のレース展開を伺いながら、安定したペースで進む集団内で残り距離を消化していく。
マラルと集団の間には、およそ10分の差があるため、チームカーも両者間を高速移動でサポートする。
マラルの走りが重くなり始めたのは約150kmを過ぎたあたり、足に痙攣を覚え、本人も向かい風がキツく感じたと言っていた。スプリントポイントを獲得し、160kmあたりで集団に合流、残りをチームメイト4人に託す。逃げ切りを目指し100km以上の単独走にチャレンジしたが、体力的にも、集団の勢いも甘くはなかった。
長距離に及ぶ2人の単独走が容認された事で、ブリヂストンがペースコントロールするも、集団は比較的落ち着いた展開で後半を迎えた。
マラルが捕まり、残り30kmあたりから集団が活性化、息を潜めていた各チームの選手がアタックを繰り返す中、エボの強烈なアックをきっかけに、小野寺選手(宇都宮ブリッツェン)、新城選手(キナンレーシングチーム)、吉岡選手(チーム右京)、エボの4名の逃げが形成される。
しかし、登りパートで小野寺選手の牽引に他3名がついていけずバラバラに、最後の登りに入るとプラデス選手(チーム右京)が単独で抜け出し、名護市内に下りゴールラインを駆け抜け優勝を飾った。
エボは最後の登りで後退してしまい18位でフィニッシュ、メイン集団で最後の登りに入った高梨も登坂区間で遅れ23位でゴールした。
今シーズン通してチーム目標に掲げていた優勝には至らず、来季に持ち越しとなったが、一年を通して勝利の可能性を感じられるシーズンだった。
選手は、これからオフシーズンに入るが、来シーズンこそはチームも選手も飛躍を誓い、オフ期間中も鋭意活動してゆきたい。
レースシーズンは終了しましたが、イベントや地域活動は年内まだまだ続きます、引き続き応援の程よろしくお願いします!